1. Pythonはやめとけと言われているのは本当なのか？

・Pythonは時代遅れ？歴史の古い言語

Pythonは1991年に登場し、30年以上の歴史を持つ言語です。そのため「古い＝時代遅れ」と見なされることがあります。

しかし、PythonはAI、データ分析、Web開発、自動化スクリプトなど、現在最も需要の高い分野で活躍している言語の一つです。むしろトレンドを牽引している存在です。

・Pythonは稼げない？

一部では「Pythonは稼げない」という意見もありますが、これは限定的な情報です。スクレイピングや簡単な自動化スクリプトでは報酬が低いこともありますが、

・AI・機械学習

・データサイエンス

・Djangoを使ったWebシステム構築

などの分野では高単価の案件が多数存在しています。

・Pythonに将来性はない？

むしろ逆です。機械学習、AI、教育、データ分析において、Pythonは2025年以降も需要が伸び続けると言われています。主要なライブラリ（TensorFlow、PyTorch、pandasなど）はPythonベースで、教育現場でも第一言語として選ばれることが多く、将来性は極めて高いといえます。

2.こんな人はやめとけ｜Pythonの学習が向いていない人とは？

以下のようなタイプの人には、Python（あるいはプログラミング自体）が向いていない場合があります。

・ 継続的学習ができない人

プログラミングは継続力がカギ。特に最初の数ヶ月で挫折する人が多く、短期で結果を求める人には向いていません。

・ プログラミングを学ぶ目的が曖昧な人

「なんとなく稼げそうだから」といった理由だけでは途中でモチベーションが途切れやすいです。

・ 論理的思考が苦手な人

エラー処理やアルゴリズム設計など、論理的な思考は避けて通れません。数字や因果関係を考えるのが苦手な人は苦労するかもしれません。

・ パフォーマンス至上主義の人

Pythonは簡潔で書きやすい反面、実行速度はC++やGoなどと比べて遅いことがあります。パフォーマンスが最優先の開発には向きません。

・ 静的型付け言語が好きな人

TypeScriptやRustなど、型安全性を重視する言語を好む人には、動的型付けのPythonは違和感を感じることがあります。

・ オープンソース文化に抵抗がある人

Pythonはオープンソースのライブラリに大きく依存しています。自分でコードを読んだり、OSSに参加する意欲がない人には向きにくい傾向があります。

3.Pythonを習得すべき人はどんな人？

逆に、以下のような目的や特性を持った人には、Pythonは非常におすすめです。

・ AI開発に興味がある人

AI・機械学習を始めるなら、Pythonは最も使いやすく、かつ情報が豊富です。TensorFlow、Keras、PyTorchといった主要なライブラリが全て対応しています。

・ データ分析が好きな人

pandas、NumPy、Matplotlibなど、データ分析に必要なツールが揃っており、データサイエンティストを目指すなら最適な言語です。

・ 仕事の幅を広げたい人

Web開発、API自動化、Excel操作、スクレイピングなど、多分野で活用できるため、副業やフリーランスにも有利です。

・ Webアプリ開発に興味がある人

DjangoやFlaskなどのフレームワークを使えば、効率的に本格的なWebアプリを構築できます。

4.Pythonを仕事で使えるレベルはどのくらい？

Pythonを仕事で使うには、「文法がわかる」だけでは不十分です。実務に求められるのは、目的に応じたコードを自力で書けるスキルです。

最低限必要なスキルセット

・関数・クラス・例外処理などの基本構文が使える

・外部ライブラリ（pandas、requestsなど）を活用できる

・APIとの連携（取得・送信）ができる

・Gitでのソース管理ができる

・仮想環境（venv, poetry）の扱いに慣れている

・エラー解決を自力で調べられる

分野別に求められる実務スキル例

・データ分析：pandas、NumPy、Matplotlib、Jupyter Notebook

・Web開発：FlaskやDjangoを使ったAPI構築・認証処理・DB操作

・自動化ツール：Excel・CSV操作、定期実行（cron）、スクレイピング（BeautifulSoup）

目安となる実務レベル

・小規模な業務ツールを1人で作れる

・ポートフォリオを公開できる

・案件内容を読んで「何をすべきか」が理解できる

・技術調査・学習を自走できる

Pythonに関するネガティブな意見も確かに存在しますが、それは「向き・不向き」や「使い方」の問題です。Pythonは今もなお、そしてこれからも需要の高い言語です。「やめとけ」という言葉に惑わされず、自分の目的や興味に合った選択をすることが大切です。