
販売管理、在庫管理、会計、生産管理などの基幹業務でVB6が利用されているケースでは、「現在も問題なく動いているため、すぐに変更する必要はない」と考えられる一方で、将来的な保守性や人材確保、クラウド・AIなどの新技術との連携を考えると、システム刷新を検討するタイミングに来ている企業もあります。
Microsoftは、VB6 IDEおよびVB6の開発自体について2008年4月8日以降サポートしていません。一方、既存のVB6アプリケーションについては、サポート対象となるWindows上で動作するRuntimeについて一定のサポートが継続されています。つまり、「現在動いているから問題ない」のではなく、既存システムを維持しながら、将来に向けた移行計画をどのように設計するかが重要になっています。
本記事では、VB6システムを刷新する際に検討できる代表的な方法と、それぞれのメリット・注意点について解説します。
VB6システムを刷新する必要性とは?
VB6は1990年代から2000年代にかけて、多くの企業システムで利用されてきた開発環境です。
長期間利用されているシステムでは、単純にプログラムが古いだけではなく、以下のような問題が蓄積している場合があります。
-
ソースコードが複雑化している
-
システム仕様を理解している担当者が少ない
-
古いActiveXやCOMコンポーネントに依存している
-
新しいクラウドサービスとの連携が難しい
-
API連携やWeb化が進めにくい
-
保守・改修できるエンジニアを確保しにくい
-
データが部門ごとに分散している
-
AIやデータ分析を導入しにくい
特に重要なのが「VB6を使い続けること」そのものより、変化に対応できない状態になることです。
Microsoftも既存VB6アプリケーションについて「サポートされているWindows上での互換性」を重視していますが、VB6 IDEによる新規開発・保守はサポートされていません。Microsoftは既存アプリケーションを最新技術へ置き換えることを推奨しています。
VB6システムを刷新する5つの選択肢
VB6システムの刷新方法は、一律に「すべて作り直す」必要はありません。
システムの規模、業務への影響、予算、既存コードの品質などによって、適切な方法を選択する必要があります。
1. VB.NET・.NETへの移行
代表的な方法の一つが、VB6からVB.NETなどの.NET環境へ移行する方法です。
既存の業務ロジックを活用しながら、新しい開発環境へ移行できる可能性があります。
Microsoftも過去のVB6移行ガイダンスにおいて、VB6からVisual Basic .NETへの段階的な移行方法や、アセスメント、移行ツールなどを案内しています。
メリット
-
既存の業務ロジックを活用しやすい
-
VB系の開発知識を一部活用できる
-
.NETのライブラリやサービスを利用できる
-
段階的な移行を検討できる
一方、VB6のコードを自動変換すれば、そのまま最新システムとして完成するわけではありません。
特に長年改修を繰り返してきたシステムでは、移行後に大量の修正や設計変更が必要になる場合があります。
そのため、単純なコード変換ではなく、業務ロジック・データ構造・外部連携まで含めた分析が重要です。
2. C#などを利用して再構築する
VB6から.NETへ移行する際、VB.NETではなくC#などの現代的な開発言語を採用して再構築する方法もあります。
特に今後、クラウド、API、AI、マイクロサービスなどとの連携を積極的に進めたい場合、現在のシステム要件に合わせてアーキテクチャそのものを見直すことができます。
例えば、
VB6 → C# / .NET → API → Cloud → AI・データ分析
というように、将来的な拡張性を考慮したシステム基盤を構築できます。
ただし、再構築は移行ではなく、実質的な新規開発に近くなるケースもあります。
そのため、初期段階で「何を残し、何を作り直すのか」を明確にする必要があります。
3. Webシステムへ移行する
現在のVB6システムがWindows PC上で動作するデスクトップアプリケーションの場合、Webシステムへの移行も有力な選択肢です。
Web化することで、ブラウザからシステムを利用できるようになり、端末ごとのアプリケーション管理を簡素化できる可能性があります。
さらにクラウド環境と組み合わせることで、
-
リモートワークへの対応
-
複数拠点からの利用
-
API連携
-
SaaSとの連携
-
データの一元管理
-
BI・AIへのデータ活用
など、新しいDX施策につなげやすくなります。
ただし、画面だけをWeb化しても、バックエンドにVB6依存のロジックが残っていれば、根本的なモダナイゼーションにはならない場合があります。
そのため、フロントエンド、バックエンド、データベース、外部システム連携を含めて全体設計することが重要です。
4. 段階的にモダナイゼーションする
大規模な基幹システムの場合、一度にVB6をすべて置き換えることには大きなリスクがあります。
そこで有効なのが、段階的なモダナイゼーションです。
例えば、
Phase 1
既存VB6システムの調査・可視化
↓
Phase 2
データベースやAPIなどの基盤を modernize
↓
Phase 3
一部機能をWeb・クラウドへ移行
↓
Phase 4
重要業務を新システムへ移行
↓
Phase 5
不要になったVB6部分を段階的に廃止
という進め方です。
MicrosoftのVB6関連資料でも、既存アプリケーションを段階的に.NETへ移行する考え方や、VB6と.NETを組み合わせながら移行する方法が紹介されています。
この方法のメリットは、既存業務を止めるリスクを抑えながら、少しずつ新しい環境へ移行できることです。
5. VB6を維持しながら周辺システムをModernizeする
すべての企業が、すぐにVB6を完全移行できるとは限りません。
例えば、業務への影響が大きく、移行コストも高い基幹システムの場合、まずVB6本体を維持しながら、周辺部分を modernize する方法があります。
例えば、
VB6
↓
API / Integration Layer
↓
Cloud / Data Platform
↓
AI・BI・業務システム
という構成です。
既存システムを残しながら、新しいシステムとの接続部分を整備することで、段階的にDXを進めることができます。
ただし、これはあくまで移行までの暫定的なアプローチとして考え、将来的なVB6脱却のロードマップとセットで設計することが重要です。
VB6モダナイゼーションで重要な3つのポイント
① まず「コード」ではなく「業務」を分析する
VB6システムの移行では、ソースコードだけを分析してはいけません。
重要なのは、
「このシステムがどの業務を支えているのか?」
を理解することです。
不要になった機能までそのまま新システムへ移行すると、古い仕組みを新しい技術で再現するだけになってしまいます。
② データと連携方式を見直す
VB6システムでは、古いデータベースやファイル連携、COMなどに依存しているケースがあります。
そのため、移行時には、
-
データベース
-
API
-
外部システム
-
ファイル連携
-
認証
-
セキュリティ
などをまとめて確認する必要があります。
特に将来的にAIやBIを活用するのであれば、データを取得・統合しやすい構造にしておくことが重要です。
③ 一気に移行せず、リスクを分散する
基幹システムを一度に刷新すると、業務停止やデータ移行などのリスクが大きくなります。
そのため、
「調査 → 小規模PoC → 一部移行 → 段階展開」
というプロセスを採用する企業もあります。
特に業務への影響が大きいシステムほど、事前検証と段階的な移行計画が重要です。
VB6移行では「開発パートナー選び」も重要
VB6システムの刷新では、単純に新しいシステムを開発できる会社を選べばよいわけではありません。
重要なのは、
「既存VB6システムを理解できること」
と、
「新しい技術へ移行できること」
の両方です。
例えば、
-
VB6 / VB.NET
-
C# / .NET
-
Web開発
-
Cloud
-
Database
-
API
-
DevOps
-
AI / Data
などの技術を組み合わせられるパートナーであれば、既存システムから将来のDX基盤まで一貫して検討しやすくなります。
また、日本国内だけで必要なエンジニアを確保することが難しい場合、ベトナムなど海外のIT企業・オフショア開発会社を活用する方法もあります。
重要なのは「安い開発会社」を探すことではなく、既存システムの調査・要件整理から移行、テスト、運用まで対応できるパートナーを選ぶことです。
VB6刷新は「移行」ではなく「DX基盤づくり」として考える
VB6システムの刷新には、以下のような選択肢があります。
-
VB.NET・.NETへ移行する
-
C#などで再構築する
-
Webシステムへ移行する
-
段階的にモダナイゼーションする
-
VB6を維持しながら周辺システムをModernizeする
どの方法が適しているかは、システムの規模、業務への依存度、ソースコードの状態、予算、社内人材、将来のDX戦略によって異なります。
Microsoftによると、VB6の開発環境・開発そのものはすでにサポート対象外となっています。一方で、既存アプリケーションを動かすRuntimeについては、サポート対象Windows上での互換性を考慮したサポートが継続されています。
だからこそ、VB6システムをすぐに廃棄するのではなく、
「現状を把握する → 移行方針を決める → 優先順位をつける → 段階的にModernizeする」
というプロセスが重要です。
Hatonetでは、日本企業とベトナムIT企業をつなぎ、レガシーシステム刷新、システムモダナイゼーション、クラウド移行、Web開発、AI・DX開発などに対応できる開発パートナー探しを支援しています。
「VB6システムをいつまで維持すべきか分からない」「VB6から.NET・Web・クラウドへ移行したい」「既存システムを分析できる開発会社を探している」といった課題をお持ちの場合は、ぜひご相談ください。
ハトネット は、全国の IT 企業間の現場の IT 担当者を結び付け、雇用主が効果的かつ専門的な方法でリソースを最大限に活用し、コストを節約できるよう支援します。
IT 業界で最大 500,000 人の人々を接続します。
パートナーを見つけるコストを節約します。
小さなご要望でも、いつでもオンラインでお申し込みください。
※お問い合わせ:
メール: hello@hatonet.com
アカウントを登録する
どこでも企業 コミュニティから高品質エンジニアリング リソースに接近することができます。
- レガシーモダナイゼーション 10
- AIモダナイゼーション 17
- ベトナムの文化 13
- IT人材市場 280
- お知らせ 13
- 会員紹介 13



